富士フイルムグループの健康経営®への取り組み
富士フイルムグループは、企業理念に「健康増進に貢献し、人々の生活の質のさらなる向上に寄与する」ことを掲げています。この理念を実現するための、2030年をターゲットとした中長期CSR計画(Sustainable Value Plan2030・グループが持続的に発展していくための経営の根幹をなす計画)では、重点課題の一つが「健康」であり、ヘルスケア事業を通じて「健康的な社会をつくる」ことに取り組んでいます。
そして、企業理念、目指す姿(ビジョン)を実践するための基盤となる、従業員の健康維持増進を重要な経営課題として捉え、2019年には「富士フイルムグループ健康経営宣言」を制定しました。グループ全体の従業員の健康増進に対する取り組みを加速させており、社会、会社、事業が共に成長していくことを目指して、健康長寿社会の実現に貢献していきます。
従業員の健康に関して、2025年度までの数値目標を設け、取り組みと評価のPDCAを回すことにより、健康レベルの向上に取り組み、成果を社会に発信していきます。さらに日本国内のみならず、グローバルに健康経営を推進し、グッドプラクティスを横展開することで、グループ全体の健康意識の底上げを図っていきます。
重点項目
生活習慣病・がん・メンタル不全・新型コロナウイルス感染などの予防や重症化を防ぐためには、健康的な生活習慣を身につけることが重要であることから、2020年に「富士フイルムグループ 7つの健康行動」を新設して、グループ従業員に実践を呼びかけています。 そして「7つの健康行動」各項目の実践度を定期的に確認し、グループ全体の健康水準の向上を図っていきます。
富士フイルムグループ 7つの健康行動
2023年11月実施したアンケートで「7つの健康目標行動」の実施状況を確認
健康経営の戦略
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健康経営で解決したい課題
従業員のパフォーマンス向上
従業員がいきいきと働ける健康づくりを推進し、生産性、活力向上により持続的成長の実現を図ります。
健康経営の実施により期待する効果
健康経営の実施により、健康リテラシーの向上とセルフケア能力を獲得することで、アブセンティーズム・プレゼンティーズムの低減、ワーク・エンゲージメントの向上につなげ、従業員のパフォーマンス向上を図ります。
健康経営全体の数値目標
具体的な目標として、「プレゼンティーズム85%以上」「ワーク・エンゲージメント3.5ポイント以上」の達成を図ります。
健康経営全体の具体的な数値目標の設定に至った背景・根拠
従業員がいきいきと働ける健康づくりを推進するための客観的な指標として、具体的な数値目標を設定し、年1回測定・評価することにより、健康増進の取り組みのPDCAを回していきます。
主な取り組み
「生活習慣病対策」「がん対策」「メンタルヘルス対策」「喫煙対策」「長時間労働対策」の5つを重点項目として取り組んでいます。これら重点項目に対して経営層も含め具体的な取り組みを決定し推進活動を行っています。
生活習慣病対策
生活習慣病対策の健康管理目標として、BMI値25以上割合、HbA1c 6.0以上割合を毎年集計し、これらの割合の減少に取り組んでいます。
- ウォーキングイベント「歩活」参加推奨
国内グループ全体で、チームを組んで平均歩数を競うウォーキングイベント「みんなで歩活」を2016年から年2回実施しています。
当社では「原則全員参加の呼びかけ」「チーム対抗戦の実施」などにより2023年秋、2024年春の歩活では参加率90%以上、平均歩数も毎回アップを達成し健康増進に繋げています。 - 日本健康マスター検定受検推奨
健康リテラシー向上施策として一般社団法人日本健康生活推進協会が主催する日本健康マスター検定の受検を奨励しています。 - 従業員への健康情報提供によるヘルスリテラシー向上
- 健康診断結果にもとづいた産業医/保健師による面談・指導
がん対策
当社は女性の従業員の構成率が高く、乳がん・子宮頸がん検査を健康診断の健診項目に追加し、受診率アップに取り組んでいます。
- がん検診受診率100%を目標として、受診勧奨
- がん予防に関する情報提供
メンタルヘルス対策
毎年11月、全従業員を対象としたストレスチェックおよび集団分析を実施。その結果をもとに健康リスクが高い職場については、職場ミーティングを行ったうえで、原因分析、改善策を立案して、職場環境改善に取り組んでいます。
- ストレスチェックおよび集団分析の実施
- 産業医/保健師による面談
喫煙対策
2020年10月1日より事務所設備内の喫煙室の使用を終日禁止。また、富士フイルムグループ健康保険組合との連携により、オンライン禁煙プログラム、禁煙パッチ・禁煙ガムの無料配布など、従業員の禁煙がスムーズに進むようにサポートしています。
- 就業時間内禁煙
- オンライン禁煙プログラムの展開
- 事業所内喫煙室の使用禁止
長時間労働対策
長時間労働による健康障害の防止に向け、所定外労働時間が単月80時間以上、四半期平均45時間以上の場合は、ヘルスチェックアンケートの実施、上長面談、産業医面談を実施し、健康の確保や業務上の配慮を行っています。
また、ワークライフバランスとして、有休取得奨励日の設定などによる有休取得推進、週2回ノー残業デーの実施などを行っています。
- 労働時間の適正管理強化
- 年次有給休暇の取得推進(有給休暇の計画的付与、有給休暇取得奨励日の設定)
- 週2回ノー残業デーの実施
健康管理目標
項目 | 中期目標 2025年度 |
2022年度実績 | 2021年度実績 | 2020年度実績 |
---|---|---|---|---|
生活習慣病対策/喫煙対策 | ||||
BMI値 25以上 | 21.0%以下 | 23.6% | 22.9% | 20.1% |
HbA1c 6.0以上 | 3.5%以下 | 2.4% | 6.2% | 3.4% |
喫煙率 | 10.0%以下 | 10.3% | 9.3% | 10.8% |
がん対策(がん検診受診率) | ||||
胸部X線 | 100% | 98.8% | 99.3% | 97.6% |
胃内視鏡 | 90%以上 | 87.9% | 71.1% | 61.2% |
胃バリウム+内視鏡 | 100% | 94.9% | 91.7% | 89.7% |
大腸 | 100% | 96.0% | 94.8% | 91.8% |
乳房 | 95%以上 | 97.5% | 89.7% | 86.9% |
子宮 | 95%以上 | 93.5% | 84.0% | 76.1% |
定期健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% |
メンタル疾患休業率 | 0.8%以下 | 2.3% | 0.5% | 1.1% |
長時間労働人数(80H/月以上) | 0名 | 0名 | 2名 | 0名 |
プレゼンティーズムとワークエンゲージメントの結果(2023年度)
項目 | プレゼンティーズム | ワークエンゲージメント(最高点6点) | |||
---|---|---|---|---|---|
病気やけががない普通の状態のときの仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事の評価 | 私は仕事をしていると活力がみなぎるように感じる | 私は仕事に熱心である | 私は仕事に集中している | 全体平均 | |
2023 年度 |
84.79% | 3.04 | 3.69 | 3.86 | 3.53 |
2022 年度 |
86.51% | 2.90 | 3.73 | 3.79 | 3.47 |
経営トップの健康コミットメント
代表取締役社長 河野 通治
私は35年以上にわたり喫煙をしてきましたが、2020年1月1日より禁煙を開始し継続中です。
飲酒で気をつけていることは、自宅では極力お酒を飲まず、休肝日をつくることです。
また、大腸内視鏡検査をした際にポリープが見つかったためすぐに切除して頂きました。
今後も定期的に内視鏡検査を受診していきます。
トピックス
- 2024年3月11日
健康経営優良法人2024に認定されました。
優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議によ
り「健康経営優良法人2024」に認定され、3年連続での認定となりました。- 2023年12月15日
2023秋の歩活甲子園で殊勲賞を受賞しました。
富士フイルムグループ内でウォーキングイベントとして第4回「歩活甲子園」が開催され、39社が参加。当社は前回大会比で歩活エントリー増加率44.9%と、約5割の拡大を果たし、増加率1位により、殊勲賞を受賞しました。当社従業員の歩活参加率は91.3%となりました。
- 2023年3月8日
健康経営優良法人2023に認定されました。
優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議により「健康経営優良法人2023」に認定され、2年連続での認定となりました。
- 2022年3月9日
健康経営優良法人2022に認定されました。
優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議により「健康経営優良法人2022」に認定されました。
- 2021年10月6日
かながわ健康企業宣言を行いました。
当社は「かながわ健康企業宣言」を行い、健康保険組合連合会から「健康優良企業」に認定されました。